中国の電脳都市 深セン 行く前に知っておくと助かる事前情報まとめ
深センに行った際、事前に知っておくと安心&便利だなぁと思うことが多々あったのでまとめておきました。
- 中国のインターネット規制について
- SIMだけ持っててもスマートフォンが中国の回線に対応していなければインターネットできない。
- スタバなどのWIFIはほぼ使えない。(ホテルも使い勝手悪いかも)
- 困ったときのWeChat(買い物、道を尋ねるなど)
- 中国では『Google Map』ではなく『AMAP』がおすすめ
- VISA, MasterCard, AMEX, JCBはほぼ使えないかも。銀聯は使えます。
- 移動は主に地下鉄。地下鉄カードを買いましょう。
- 中国でUberのような配車サービスを使いたい方は『滴滴出行』がおすすめ。
- Airbnbは深センでも使える。
- 華強北の要所地図
- 最後に
中国のインターネット規制について
中国では政府によるネット検閲システム『金盾(キンジュン)』によってインターネット情報が制限されています。 そのため、GmailやGoogle検索、LINEやFacebook等を使いたい時はVPNを利用するか、中国国外のSIMを利用したデータローミングを使う2つの手法を取る必要があります。個人的には両方対応準備しておいた方がよいと思います。急ぎのときはSIMだけでも!
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- VPN Gate ( http://www.vpngate.net/ja/ )
筑波大学及びSoftEtherが運営する無償の学術実験サービスです。VPNの設定でお金をかけたくない人はこちらの設定がおすすめです。スマートフォンからも利用設定できます。 - 有料VPN
お仕事で使うなど、もっと安定したVPNを準備しておきたい場合は有料のHIDE MY ASS!やセカイVPNなどがメジャーです。
ただし、この記事の下の方でも書いていますが、中国ではホテルやカフェのWIFIが非常に使いづらいです。個人的な感想では、正直使い物になりません。
なので、仕事でやり取りなどがある場合はお金をかけてもSIMのテザリングを使うことを想定した方が良いと思います。その場合はVPNを使わなくてもFacebookやGmailなどが利用できます。 ※新しい情報で、2016年の夏以降、中国の規制によるHMA(Hide My Ass)やPure VPN等の有名どころのVPNは規制されているようです。
- VPN Gate ( http://www.vpngate.net/ja/ )
中国国外のSIM
深センで使うSIMについては、以下の記事を参考にするのが良いと思います。
shao.hateblo.jp私は今回の深セン訪問では『中国移動香港』のSIMを利用しました。データ通信専用SIMです。このSIMでは、VPNを使わなくてもFacebookやGmailなど利用でき、ネット回線速度も快適でした。迷われた場合はこのSIMで良いでしょう。 4G(LTE)回線が使えて、テザリングもできました。
ただし、中国国内でカフェのwifiや『滴適出行』のような配車サービスアプリを使うためには中国国内の電話番号が必要です。 +81xx-xxxx-xxxxや0xx-xxxx-xxxxのような日本の電話番号では使えません。
中国国内での電話番号があるSIMを購入したい場合は下記をおすすめしますが、3G回線のみなのでインターネット回線の速度で不安面があります。
4G(LTE)回線と通話の両方できるようにしたい場合は上記2つのsimを持つのが良いのかもしれません。
(以前は中国移動香港simでデュアルナンバープリペイドsimなるものがあったらしいですが、今は販売終了しています。残念・・・・・。)
SIMだけ持っててもスマートフォンが中国の回線に対応していなければインターネットできない。
これも要注意なのですが、例えばXperiaなどの携帯では中国で使えない場合があります。これは対応周波数バンドというものが原因で、日本はFDD-LTE方式を主に対応しており、中国で使えるTD-LTE方式には対応が遅れていました。最近では対応した機種も出てきているようですが、出発前に早めに確認をしておいた方が良いと思います。iphoneについては、iphone6以降は対応しているようですが、iphone5s, 5c以下は対応していない(中国では使えない)と思います。必要に応じて準備しておいてください。これまた、以下の記事が参考になります。
shao.hateblo.jp
私は現地でxiaomi redmi pro(32gb)という機種を買いましたが、現地で買うのは大変なので事前に準備しておいた方が無難です。安く仕入れたいかつ、出発までまだ時間がある場合は中国で人気のECサイトaliexpressで買うのもありでしょう。1万ちょっとで買えるものもあります。xiaomi だとxiaomi 3 以上であれば十分快適なスペックのようです。 最新の機種だと正直、その辺のandroidスマートフォンより圧倒的にハイスペックです。(xiaomi redmi proではデュアルレンズで写真のぼかしもできました。)
時間がない、どうしても現地で買いたい場合は深センの華強北へ行くと良いでしょう。たくさん売っています。
駅を降りて目の前ぐらいに、たくさんスマートフォン販売店がありました。(だいたい11時〜18時ごろまでが買い物時間の目安。)
※ただし、中国で販売されているスマートフォンの多くはGoogle Playが入っていないため、アプリのダウンロードが大変だったりします。その時にも中国移動香港simの通信が必要になりますのでご注意ください。香港から深センに来られる方は、香港で購入するのがベストです。
スタバなどのWIFIはほぼ使えない。(ホテルも使い勝手悪いかも)
こう書く理由は2つあります。1つは、電波が弱すぎて遅すぎること。もう1つは、WIFIを利用するためにはSMS認証をする必要があるからです。しかも、中国の電話番号のみです。日本の電話番号ではSMS認証はできません。中国でもSMSが使えるSIMを持っている場合はカフェのWIFIを利用できますが、私の場合は繋がったとしても回線が遅すぎて使い物になりませんでした。どの程度かはわかりませんが、ホテルでも中級以下のホテルではWIFIが遅かったという意見も頂いています。
スターバックス認証画面 引用元:http://erika-ueda.com/archives/71
困ったときのWeChat(買い物、道を尋ねるなど)
旅行にいく際、英語がなんとか頑張っても中国語はあまり・・・という人は多いかと思います。私もその一人でした。もちろん、覚えようとはしましたよ?(笑)でも、付け焼き刃じゃあほとんど会話できないのが世の常。かといって中国はまだまだ英語で会話も出来ない人も多いです。話せない。困った。そんなときに活躍するのが中国で人気のSNS『WeChat』です。
なぜWeChatを使えば解決するかというと、WeChatには文字の翻訳機能があるからです。
①メンバー追加(QRコード)
②会話長押しでポップアップ表示
③翻訳
この機能を使うことで、ゆっくりではありますが会話が成立します。
中国では『Google Map』ではなく『AMAP』がおすすめ
まず最初に、中国ではGoogle Mapが使えません! 中国ってGoogle全般規制してるんです。そこでおすすめなのが、『高徳地図(通称 Amap)』です。
高德地图官方网站
百度地図(Baidu Map)も有名ですのでそちらでも良いかと思います。私は高徳地図を使いました。
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.baidu.BaiduMap&hl=ja
忘れずに出発前にダウンロードしておきましょう。
VISA, MasterCard, AMEX, JCBはほぼ使えないかも。銀聯は使えます。
VISA, MasterCard, AMEX, JCB。だいたい皆さんが持ってるクレジットカードはこのあたりではないでしょうか。しかし、残念ながら中国ではこれらのクレジットカードに対応していない店がまだまだあります。銀聯カードをつくるか、現金精算で対応しましょう。海外キャッシングできる設定にしたクレジットカードであれば、中国の銀行でキャッシングもできます。私は楽天プライムゴールドでキャッシング設定をして対応しました。(帰国後、振込払いで手数料抑えて支払ったので、中国国内で現金両替するより安かったです。)
移動は主に地下鉄。地下鉄カードを買いましょう。
深センではSuicaのようなICカードとして『深セン通』というのがあります。これを使えば、改札を簡単に通れます。地下鉄はよく使うのでこれも現地についたら購入しておくと良いでしょう。
引用元:深セン通カードのお金の補充について - 吃飯了没有?
地下鉄は下記マップを参照ください。
引用元:中国交通機関情報 - シンセン(深圳)最新地下鉄路線図(深圳地铁路线图)
深圳宝安国際空港から福田まではいわゆる快速列車のようなものなのでだいたい40分くらいあればいけます。香港から深センに入る際の羅湖駅から福田までもだいたい30分〜40分くらいだった気がします。ここは普通列車みたいな速度です。ご参考までに。
中国でUberのような配車サービスを使いたい方は『滴滴出行』がおすすめ。
少しマニアックな情報ですが、Uberというのは、一般市民がタクシー運転手となる配車サービスのことです。 Uberは私が深センに行ったときはまだ利用できたようですが、滴滴出行に現在買収されています。
中国では国内シェア70%以上といわれる『滴滴出行』というサービスが代わりにありますので、利用するならそちらが良いでしょう。ニコ技深セン観察会では推奨されておりませんでしたが、Uberに慣れている方で利用体験してみたい方はありかと思います。
『滴滴出行』は下記リンクからアクセス、インストールできます。現時点では、ios版はapp storeからインストールでき、android版は下記サイトよりapkファイルをダウンロードしてインストールする仕組みでの提供のようです。
http://d.xiaojukeji.com/
タクシー代わりに移動手段として利用できて、料金もタクシーより安く、目的地をスマホアプリの地図で事前に共有できる点がすばらしいです。その国の言葉が話せなくても比較的正確に目的地に連れて行ってもらえるというのは、大きな利点ですよね。
ただし、このサービスを利用するためには中国国内の電話番号を持っている必要があります。 81xx-xxxx-xxxxや0xx-xxxx-xxxxのような日本の電話番号では使えません。 利用したい方は、中国国内の電話番号をもらえるSIMを購入しておきましょう。
Airbnbは深センでも使える。
今回、私は全泊Airbnbの宿に宿泊しました。10日間のうち、3箇所の宿をお借りしたのですが、十分休める宿でした。インターネット回線は全て使い物にならない速度&安定性でしたが。泊まる前に、WeChatでやり取りしたいといえば、当日の連絡も非常にスムーズです。中国人はWeChatの対応がすごく早い印象でした。
Airbnbもクーポンがありますが、現在は¥8000以上の最初の旅行をすると¥3500のクーポンが貰える仕組みなので、少し敷居が高くなってきていますが、一応リンクを貼っておきます。
www.airbnb.jp
華強北の要所地図
このマップは第6回ニコ技深セン観察会でお会いした英昭さん(シンセン在住エンジニアのブログ )から掲載許可を頂き載せています。
初めて訪問する際にこれほど有り難いマップはないので、もし利用者でお会いした方がいればぜひお礼をお伝え下さい。私も本当に助けられました。ありがとうございます。
最後に
単なる観光ではなく、何かしら目的を持って初めて深センに行こうと思う方は高須正和さん主催のニコ技深セン観察会に参加するのが一番かと思います。主観的な意見になりますが、深センに関心を持つ人はたいてい、電子工作やハードウェアものづくりに関心がある人、または中国を様々な目線で深く学んでいる人です。そんな人と一緒に巡るのは、一人で訪問するよりも深い学びがあると思います。興味がある人は、『ニコ技深セン観察会』で検索してみてください。
また、中国ではルールや交通情報等の変化が激しいのでここで書いた情報とは異なっている場合もあります。他の記事も確認して事前準備してみてください。